離島でもBNIは実践できる!地域の諸問題を解決できる仕組み。

2021/11/11

オンラインだから可能になった離島でのBNI活動

BNIではオンラインチャプターが次々に立ち上がっている。オンラインチャプターのメリットを挙げるなら、居住地域に関係なく集うことができるということ。2021年5月に立ち上がった「BNIトラベルオンライン(北九州東)」はまさにそれを体現しているといっても過言ではない。メンバーは離島に在住しながらBNI活動を行なっているのだ。

対馬在住が、築城(ついき)順一郎さん(ビジネスカテゴリー:日本一の対馬穴子)、中村公徳さん(ビジネスカテゴリー:対馬レンタカー)、中村和範さん(ビジネスカテゴリー:対馬で焼肉)。壱岐島在住が、住吉節子さん(ビジネスカテゴリー:国産バナナ栽培)。彼らをメンバーに誘い続けていたのは“離島への誘客が生きがい”と、30年以上離島観光を誘客してきた戸田慎一さん(ビジネスカテゴリー:集客アドバイザー)だ。

「彼らとお酒を酌み交わしていながら、ずっとBNIはビジネスチャンスだと思っていたんです。そのときにオンライン化になって築城さんから『やる』と言ってくれて」。

実は対馬は新型コロナ以前から深刻な問題を抱えていた。対馬の目と鼻の先は韓国。韓国からの観光客が毎年のように押し寄せていた。築城さんの店には開店前から50名が並び、中村和範さんの飲食店は365日営業で一日最大350食の昼食を提供していたほど。しかし、2019年の日韓関係悪化により、一気にゼロになってしまったのだ。そのとき日本人観光客を誘客してくれたのが戸田さんだった。そして昨年からの新型コロナとBNIオンライン化。チャプター名が「トラベルオンライン」と銘打つように、福岡を基点に離島観光も含めた“おもてなし”のできるチャプターであるならば、入会しない理由はなかった。

「戸田さんは通販会社も作ってくれて、大変なときに助けてくれたのがBNIでしたから(築城さん)」。

幼馴染ともいえる中村さん兄弟も入会し、離島観光の流れは生まれた。「メンバーにとって1to1が旅行のような感覚になっているんですよ(戸田さん)」。

住吉さんは華やかな世界に憧れ、田舎は嫌だと福岡に出ていった。しかし新聞販売店を営むご主人が「農業をやりたい」という声が上がったとき、一番に考えたのは壱岐島だったという。

「島に産業がないから就職先もない。だから島を離れていってしまうので、それを食い止めたいと、地域再生も含めてスタートしました。ゆくゆくはIターンで訪れる人たちを増やしていきたい思いもあります」。

皮ごと食べられる完全無農薬のバナナは1本1000円という超高級品。だからこそ都会で販売経路を作っていく上でBNI入会は理に適っていた。

あまりハードルと思わないリファーラル

メンバーになるにあたり、必ず躊躇するのが「リファーラルを出せるかどうか」。意外と4人ともその点に関してハードルを感じなかったという。福岡まで船や飛行機で30分~1時間の距離。心理的距離間は感じていない。

 

「例えば旅行会社を使って旅行してくれればリファーラルにもなります(築城さん)」

「対馬に関連する方が福岡に40万人いるとされていますし、そのネットワークを活用しています。でも紹介するにあたってまずは自分で体験することからとしています(中村公徳さん)」。

 

BNIは島外の信頼できる人たちとつながることができる。それが離島の人にとっての最大のベネフィット。

「島にいると経済は島の中だけで回ってしまいがちで、そうなると知識も入ってこないし、視野が狭くなるんです。BNIのシステムを理解していくと、ここは勉強の場であり、新しいことをしたくなる気持ちにさせてくれます(中村公徳さん)」

「Givers Gain®という言葉にはっとして、心惹かれたんです。相手を知ろうと思えば1to1でつながれますし、つながれば仕事が活性化しますし、どの団体よりも仕事に直結して楽しいと感じます(住吉さん)」。

 

海も空も食も素晴らしい壱岐と対馬。それが当たり前だと思っている島内の人にとって、メンバーのそれらを称賛する声はストレートに聞けて、旅行者の言葉より重みがある。

「今はファン作りの段階だと思っています。そうして島の人たちと出会い、その先に“会いに行く旅”になっていってほしいと思っています。離島の旅はストレスケアになりますから(戸田さん)」。

島を知ってもらう、人を知ってもらう、産業を知ってもらう。その先にあるのは、離島であってもビジネスは成長するという未来だ。

地域経済の時計を巻き戻せる仕組み

日本の人口は減少傾向にあり、一極集中と過疎の極端な地域格差も問題視されている。その世界を変えることができるのもBNIかもしれない。

「地域がまちおこしの事業を行なっても、そこには地域ならではの上下関係や人間関係の問題があって上手くいかない事例も多くあります。しかしそこにBNIの仕組みを導入して、世界共通のマーケティングの仕組みを実践すれば、経済は間違いなく回り、どの街でもビジネスが成り立ち、過疎化も無くなっていくのでは、と考えます。ある意味BNIは地域経済の時間を巻き戻せる唯一の仕組みなのではないでしょうか(BNI北九州東 エグゼクティブディレクター 狩野博司さん)」。