草加せんべいとリファーラルマーケティング

2022/03/15

草加せんべいは元祖リファーラルマーケティングだった?!

そんなユニークなテーマでお話しくださったのは、ビジネスパーソンにリファーラルマーケティング研修を提供している株式会社Asentiv Japan(アセンティブジャパン)代表取締役の池田亜由美さん。
BNIディレクターコンサルタントとして7年活躍したあと、自らもチャプターメンバーとしてリファーラルマーケティングを実践中。
10年にわたる活動の中で、池田さんが気づいた「リファーラルマーケティングの本質」とは…。

 

池田亜由美さん(プロフィール)

1969年埼玉県生まれ。草加せんべいの老舗「いけだ屋」の長女として生まれる。BNIではディレクターコンサルタントとして活動。現在は株式会社Asentiv Japan(アセンティブジャパン)の代表取締役として、セミナーやコンサルティングを通じてのべ3000人以上をサポートしている。
趣味の書道と和装着付けは師範級。愛犬はチワワ。

仕事の紹介をコントロールするには…

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「みなさん、リファーラルマーケティングを戦略的、計画的に取り入れていますか?」

この問いから始まった池田さんのお話。98%の人が「ビジネスの紹介がほしい」と望んでいるのに、それを戦略的、計画的に取り入れている人はわずか3%。

その理由について池田さんは「リファーラルマーケティングを学ぶところがないから。Asentiv(アセンティブ)は、世界で唯一リファーラルマーケティングを学べる組織であり、BNIはそれを実践する環境です」と話す。

池田さんがAsentiv(アセンティブ)の学びに初めて触れたのは2013年。家業を通じて何となく体感していた「紹介によるビジネスの発展」が数値化され、計測され、再現性のある理論に落とし込まれていることに気づき、衝撃を受けたと言う。

「BNI創設者のアイヴァン・マイズナー博士は、自分で紹介を生み出しコントロールできるものにしていました。ここにびっくりして、アメリカに何度も通って学びました」

池田さんは、「もし、仕事の紹介をたまたまもらっている状況なら、それは棚ぼたを待っている状態であり、マーケティングではありません。しかし、リファーラルマーケティングを学べば、仕事の紹介を予測可能なビジネスリファーラルとしてコントロールできるんです」と力強く話す。

池田さんはあるとき、チャプターに多くの貢献をしているメンバーから、こんな質問をされたことがあった。

「リファーラルも出しているし、ビジターも招待しているが、それほど紹介をもらえていない。なぜでしょうか」。

それを聞いた池田さんは、こう思ったそうだ。

「与えることに夢中になりすぎていて、受け取る活動をしていないメンバーもいるのではないでしょうか?与えることはもちろん重要ですが、受け取る活動をしていないと、棚ぼたを待つだけの自己犠牲で終わってしまいます。がむしゃらに取り組むのではなく、賢く取り組むことで時間の余裕をつくり、大切な人と過ごせるようにする。これがリファーラルマーケティングの行き着くところです」

ビジネス復活のカギは?

池田さんが生まれたのは、157年続く草加せんべいの老舗「いけだ屋」。現在は弟が5代目をつとめているが、この157年の間に、大政奉還、第二次世界大戦、東日本大震災、コロナ禍による売上9割減など、さまざまな試練を受けてきたと言う。

中でも最大の試練だったのは、第二次世界大戦中。たった一通の通達によって廃業が決定され、200軒あったすべての草加せんべい屋がなくなったそうです。ある日突然消えてしまった草加せんべい業界…。終戦後も、数年間せんべいを作れなかったと言う。

しかし、ここで立ち上がったのが池田さんの祖父。当時、原料である米の調達ができずにせんべいが作れない状況を受け、「共同で原料調達しよう」と同業者に呼びかけ、草加煎餅協同組合を立ち上げ、共同買い付けの仕組みを構築した。

さらに、生地屋、焼き屋、小売屋という分業体制を整え、それぞれの得意を活かして仕事を回すビジネススタイルを確立したそうだ。

池田さんは「これ、リファーラルマーケティングの醍醐味であるパワーチームの原型だと思いませんか?」と力説。これによって、草加せんべいと草加の街は復活したと言う。

なぜ復活できたかという理由については、WHYが大きく影響している。

「Emotionally Charged Connection、これを日本語に訳すと、思い入れのある出来事。なぜこの仕事をしているのか、あなたが駆り立てられるものは何かという深い思い入れのことです。草加せんべいでいえば、祖父が抱いていた『自分だけが元気では意味がない。仲間や業界が元気にならなければ、廃れてしまう』という想いです」

池田さんは、重要なのは仕組みと仲間だと結論づけた。

「一番大切なのは、誰とやるかです。そして、仕組みにするためにリファーラルソース、コンタクトサークル、パワーチームを作っていく。パワーチームよりさらに強力なリファーラルパートナーを10数人構築できれば、生涯リファーラルでビジネスを回せると、マイズナー博士は言っています」

また、新規顧客の獲得と同時に、長く続く顧客の獲得が大事だとも話す。

「リファーラルマーケティングは、関係構築のマーケティング手法だと言えます。人はあなたがしていることを買うのではなく、あなたが信じている理由を買います。あなたのWHYが今とどうつながり、どんな未来をつくるのか、ここに一貫性を持たせ、誰がいて、何をするのか。私たちがしているのは、これを明確にし、成果を上げるお手伝いをすること。リファーラルマーケティングとは、ビジネスに感情を吹き込んだ戦略なのです」

最後に池田さんは、ご自身のWHYについて自己開示した。

「私は10年前、離婚しています。生活を一から建て直さなければならず、不安だったときに、『How can I help you?(何かお手伝いできることはありますか?)』と言ってくれたのがBNIジャパンの大野代表。その言葉には涙が出ました。思い切って『仕事を紹介してもらえますか?』とお願いすると、『だったら、ぼくのビジネス手伝って。みんなのサポートをするお手伝いしてくれませんか?』と言ってくださったのです。大野さんは、私の人生を変えてくれた人。だから、その人が信じるリファーラルマーケティングを、これからも私の側面から広めるお手伝いをしていきます」