今年4月にBNIジャパンは創立15周年を迎えました。15周年を記念して、大野ナショナルディレクター(ND)に特別インタビューを企画。現在の心境、印象に残っているエピソード、これからのBNIジャパンなどについて話を聴きました。
創立15周年、まずは現在の率直なご感想をお聞かせください。
10周年のときもそうでしたが、一つの区切りとして振り返るとても良い機会になりました。改めて、いろいろな人たちに「感謝」という思いが湧きます。
しかし、当初、私が考えていた「1万人メンバー」というマイルストーンをクリアするタイミングとしては、思っていたより時間がかかったという感じですね。なぜそう思ったかというと、私がロンドンでBNIメンバーだった頃、イギリスのBNIは創立10〜13年くらいでしたが、すでに1万人を超えていたんですね。ですから、10年くらいで1万人行くのかなとイメージしていました。そういう意味では5年遅れましたが、イギリスは日本の人口の約半分ですから日本で1万人は必ず行くと確信していましたし、通過点であることは間違いないと思っていました。
そもそも、どうしてBNIを日本に導入しようと思われたのですか?
やはり、自分がメンバーとして恩恵を得られていたからですね。実は、最初は半信半疑でBNIメンバーをロンドンでスタートしているわけですけど、1年を過ぎたあたりから「これはすごいな」と思い始めました。そして、2年経ったくらいでその思いが頂点に達した。そのタイミングで聞いてみたんですね、BNIが日本にあるのか、と。イギリスでは答えが得られなかったので、マイズナー博士にSNSを通じて質問してみたら、スカイプで時間をとってくださって。そこで「日本にはまだない」と言われて、何でないのか質問したら「任せられる人に今まで出会ってなかった」と。
当時の私は、自分以外の日本人が(BNIを知らないことで)みんな損をしていると思っていました。私が何もしなくても、誰かがいつかは日本に伝えてくれるだろうと思いましたが、それはいつになるかはわからないですよね。そう思ったとき、自分で何かやらないといけないと思ったし、自分がやっていた本業のインターネットサービスの仕事と比べて、より大きなやり甲斐や可能性を感じました。ビジネスを通じて、より多くの人の役に立てると思ったんですよね。
大野NDにとって、BNIの何が特によかったのですか?
リファーラルから売上になりましたし、売上の9割がBNIからで、私の営業の数字のほとんどがBNIになっていきました。最初の頃、私のビジネスパートナーに文句を言われていて。「何お前、時間を無駄にして。人様の会社の営業なんてしていないで、自分の会社の営業をしろよ」とかね。「やってるよ!」と思ったんですが、まだリファーラルをもらえてなくて何も言い返せませんでした。ですが、半年くらい経った頃には何も言わなくなりました。逆に、「こんな人いないか? 紹介してくれ」と言ってくるようになっていましたよ。
それと、私は会社創業から間もないときに入会しました。チャプター内にはビジネスの専門家が揃っていたので、ビジネスの相談に乗ってもらって(会社発展のための)時間の節約になったし、ものすごい心の支えになってもらいました。例えば、事業をAからBまで成長させるのに、BNIメンバーでなければ、少なくとも3〜5倍、もしかしたら10倍の時間が掛かったんじゃないかとさえ思いました。精神的にも助かったし、会社としても助かりました。メンバーとしての経験では、この2つがとても大きいですね。
15年間で特に思い出に残っているエピソードを教えてください。
数えあげたらキリがないですよね(笑)。順番はつけられないのですが、印象に残っているという意味では、マイズナー博士との会話です。博士は覚えていらっしゃらないと思うんですけど、私は、きっとそういう返事が来ると覚悟を持って意図的に話をしました。何かというと「日本のBNIがアメリカのそれよりも、いつか大きくなる日が来ると思っています」と話をしたんです。そうしたら彼は「それはちょっと非現実的だね……。でも本当に、日本は今よりももっと大きくなるよね!」と。ある意味、ネガティブな返事です。そこまで達成することはないだろうという前提の返事ですので。でも、「しめしめ」と思いました。何かというと、自分にとっていいものをいただけたので、これが励みになるというか、「絶対にやってやる!」と改めて思えた(笑)。だから、本当にありがたいです。
日本の目標はメンバー数15万人です。現在の15倍、そして他国で15万人達成した国はないです。アメリカも8万人くらいだし、現在のアメリカのおよそ倍です。競争することに意義があるわけではないですし、ひとつの相対的ものさしに過ぎないですが、ワクワクしますよね。
現在、1万人なので「何を言っているんだろう」と思う人もいると思いますが、私は真面目に思っていますし、確信しています「絶対、いける」と。
大きな事業をされている方のお話を聞くと、みなさん確信を持っていらっしゃいます。大野NDも同じですね。
そこは大事ですね。「なんでそんな馬鹿げたこと」と怒り出す人もいますし、鼻で笑われることもあると思うのですが、動じないんですよね、周りの声に。
その信念はどこから来るのでしょうか?
もともと自分がBNIメンバーをやっていたことは大きいですよね。さらに、BNIが常に進化していることを、この19年間見てきているからですね。この進化はメンバーの皆さんにはわかりにくいかもしれないですが、ものすごいスピードで変化しているんですよ。ですから、ナショナルオフィスでは進化に追いつくのが大変なんですね、どうしても全てのコンテンツを日本語に翻訳するなどローカライズをしないといけませんので。このスピードは年々、速くなっている感覚です。
話は変わりますが、大野NDにとって今思い出しても恥ずかしいエピソードがありましたら教えてください。
そうですね、失敗もたくさんしました。私は、本当は朝が弱いんですよ(笑)。イギリスでメンバーをやっていたとき、半年間で3回、定例会を休んでしまって管理書簡をもらい、「首の皮一枚だ!!」と焦りました(笑)。あまり大きな声では言えませんが……。あともう一回、寝坊していたら、日本にBNIができなかったという国家的損失を与えていましたね(笑)。
ーーー書簡で止まってよかったです(笑)。
そのほかでパッと頭に浮かんだエピソードといえば、日本では、最初の3年間は社員も雇えず1人でやっていましたので、研修やトレーニングをする際は、テキストの印刷から製本まで自分でやっていました。当時は、両面印刷をするとコピー機がすぐに紙詰まりしてしまうので片面印刷しかできなかったんです。だから、ものすごく分厚くなる。カラー印刷でしたが、大きなスーツケースにいっぱいのテキストを会場まで運ぶのですが、信号待ちしていたら崩れてきて、交差点でぶちまけてしまったのです。そうしたらビルの上(トレーニング会場)から見ている人がいて、目撃されてしまって。「『途方に暮れる』って言葉があるけど、本当に途方に暮れている人を見たのは初めてだよ」と言われました(笑)。
そんな時代を経て、今のBNIジャパンに繋がっているのですね。それでは、今後のBNIジャパンの目標について教えてください。
BNIは本当にパワフルな器というかツールですけれども、万能ではないと思っています。全ての中小企業やビジネスパーソンに100%、120%、さらには200%、活用していただけるようになるために、守備範囲を広げたいですね。BNIの他のブランドでいうと『コーポレート・コネクションズ』で、規模の大きい企業についてはカバーできると思います。けれども、まだビジネスを拡大するステージにない方々をサポートする体制が無いんです。BNIに入会するには少し早い段階の方や、起業を考えている方に向けたサポートをできる環境を作りたい。地域の金融機関や商工会議所と連携し、また、BNIのリージョンやチャプターメンバーの士業の方などと一緒に協力しあって創業塾を作り、地域の起業されたい方をサポートする体制を作りたいですね。そのためにも、ブランド価値をもう少し上げたいと考えています。
あわせて、社会的な役割も果たしていかなくてはいけないので、BNI財団を通じて社会活動をしていきます。例えば、BNI韓国が5、6年前から取り組んでいる『ザ・ジャーニー』というプログラム。これは、BNI韓国がソウル市と連携して、ソウル市の児童施設の子どもたちの自立を支援するプログラムです。視察に行き、とても勉強になり、児童施設への支援の考え方も変わりました。BNIジャパンでも自治体と連携して、BNIだからこそできる児童施設の子どもたちへの自立支援をしていきたいですね。
それでは最後に、読者のみなさまへメッセージをお願いします。
去年からコロナの影響が続いていますが、今回ほどリーダーシップによって、支えているコミュニティに大きな影響を与えられることを実感した1年間はなかったでしょう。具体的にいうと、すごく二極化が進みました。世間的に見ても、多くの組織や会社でも、リーダーシップの取り方によって結果に差が出てきているなと。それはBNIでも同じです。リーダーが変化を受け入れられずにいるか、今できることにフォーカスしてポジティブに発信するかなど、どのような発信をするかによって、そこのコミュニティ全体のマインドが大きく変わってしまいます。それによって、チャプターが無くなってしまうこともあれば、逆に発展していくこともあります。
そういう意味でも、フランチャイズは、大きな責任を伴っているのですが、責任が大きいということは、可能性もチャンスも大きいということです。要するに、いい影響を大きく与えることができるということです。「多くの人の役に立ちたいと願う人がいる」という前提に立てば、BNIは絶好の仕事、事業じゃないかと思います。地域との連携を重要視して、自治体やJCはじめ他団体などとコラボしていきます。一つの組織や会社でやってできないことも、より多くの組織や会社とやったら大きなことができますし、遠くまで行くことができます。
また、国内でもそうですが、海外にもBNIのフランチャイジーはいますので、横の繋がりがあります。先日も、静岡のエグゼクティブディレクター(ED)が、EDとNDだけが参加できる世界会議で、メンバー定着率世界一の秘訣をプレゼンしました。終わった瞬間、世界中のEDからメールが来て「1to1して!」と申し込みが殺到したそうです。こうして世界中の役に立てるチャンスがありますし、自分の繋がりも世界中にできて、リージョンやメンバーにも繋げることができる。だから、スケールも大きくなるし、ダイナミックになります。必然の結果として、(BNI事業が)より大きく社会に貢献する機会となることを確信しています。
