4つのCでネットワークを活用しよう -クレディビリティ(信頼性)

2023/03/21

オウディ・アブチャクラ博士との共著である私の著書、『Work Your Network with the 4Cs.』(4つのCでネットワークを活用しよう)」の中で、ありとあらゆる関係の基礎となる、4つのCについて紹介しています。あなたのビジネスにリファーラルを生み出すために、これら4つのCについて理解することは非常に重要なことです。BNIポッドキャスト772(英語)の中で、お話していますが、最初のCは、コンピテンスです。コンピテンスは、ビジネスを行う上でリファーラルを生み出す大切な原動力ですが、コンピテンス単独では、リファーラルを得ることはできません。

Competence(コンピテンス)…知識とスキル

Credibility(クレディビリティ)…信用、信頼性

Clarity(クラリティ)…わかりやすいコミュニケーション

Connectivity( コネクティビティ)…人脈の量と質

2つめの「C」は、クレディビリティ(信用・信頼性)

人は、信用できると確信が持てない人には、リファーラルを提供しないものです。信頼されることの大切さは、2つめの「C」、つまり、クレディビリティ(信用、信頼性)と切り離せない関係にあります。信用、信頼に値するかどうかが大切なのです。信頼と信用は、同義語として使う人がいるほど、密接な関係にあります。

「信頼されること」と「有能であること」が両方備われば、リファーラル曲線の「信頼度分岐点」に到達するまでの時間が短縮されます。信用と能力の相互関係は、社会心理学者による研究結果を用いて説明するとわかりやすいかもしれません。研究によると、初対面の人に会ったときに、「自分は、この人を信頼できるだろうか?」「自分は、この人を尊敬できるだろうか?」という2つの質問を自分に投げかけることで、お互いを評価していることがわかったそうです。理想的には、信頼も尊敬もできる人だと思われることです。

ずっと言い続けていることですが、リファーラルを与えることで、あなたに対する評判も浮き彫りになります。質の高いリファーラルを提供したら、あなたの評判は上がりますし、そうでないリファーラルを提供したら、あなたの評判も傷つきます。信頼は、非常に重要なことで、あなたがリファーラルパートナーを信頼できたら、そのお返しにあなたも信頼されるということです。

ビジネスパーソンは、自分が新しいビジネスを十分に切り盛りできるほど優秀であることを証明しないと、潜在的な顧客が汗水流して働いて得たお金を自分のために喜んで出してもらえないということをわかっています。これが事実である一方、自分は信用するに値する人間であることを示すことにも重点を置かなければ、人々は、誤った解釈をすることになります。

「4C」の本では、あなたの所属するネットワーク内で、メンバーからの信用を得ることについて述べていますが、つまりは、信用を得るということは、人として信頼されること、そして、あなたが仕事ができる人であることを知ってもらうことだと考えています。あなたの能力を示し、仲間との間に信頼関係を築くのが早ければ早いほど、仲間たちは、あなたに対して「信頼して大丈夫だという」自信を持ち、リファーラルを早く提供してくれるようになります。潜在的なリファーラルパートナーとの間に強力なビジネスの関係を築くためには、次々に個人レベルで理解を深めていくために時間をかける必要があります。

「自信」は「信用」につながる

ここでいう「自信」は、あなたが自分自身に自信があるかどうかの話ではありません。あなたが質の高い商品やサービスを提供する能力があるということに仲間たちが自信を持てるかどうかの話です。誰かがあなたに対して自信を持ってくれたとき、あなたは、信用が得られたことになります。あなたの信頼性の高さは、周囲の人があなたに対して自信を持てるかどうかに基づいているのです。あなたのネットワーキングパートナーが、あなたが質の高いサービスや商品を提供する能力に対して、大きな信頼を寄せてくれたとき、あなたは、仲間から高く信頼されたことになります。あなたのことを信頼できると仲間が自信を持ったときに、あなたは、信用を得られたということになります。

もし、あなたがとても強い関係を築けていると思う人から、リファーラルを得られていないと感じるのであれば、その人とじっくりと話をしてみることをおすすめします。その人のクライアント、患者、顧客に対して、自分の特定の仕事を紹介するにあたり、何か懸念するような事があるのかどうか明らかにしましょう。もし懸念事項があるなら、あなたは、相手との間に必要な信頼を築くためにその問題を解決する必要があります。

最後に考えておきたいこと。あなたがネットワーキングをするとき、ステージ上から、またはウェビナーで、あるいは1対1のビジネスミーティングで話をするときは、あなたの能力、そしてあなたが信頼できる人物であること、両方を示すようにしましょう。

訳=川崎あゆみ