フロントガラスの先に見えるもの

2022/06/07

車のフロントガラスが、バックミラーよりも大きいのには理由があります。行先がはっきりと見えるようにしておくことが大切なので、そのため当然フロントガラスはバックミラーよりかなり大きくなっています。

誤解しないでいただきたいのは、自分の背後にあるものを知り、過去から学ぶことも大切だということです。でも、もしあなたがバックミラーしか見ていないとしたら、それはあなたが後ろ向きにしか進んでいないということ。人生に置き換えてみると、あなたは今を生きておらず、これから進む先に何があるのかも気づかないままの状態です。フロントガラスから見える景色は、これから起きうる全ての可能性を映すものなのです。

どこに行きたいのかを知る

時に人生においては、少し後戻りすることも必要です。しかし、なるべく早く車を発車させ、意図した目的地へ向かう必要があります。その目的地に行くためには、地図やアプリを当然使いますよね。ゴールを設定し、そこに至るルートを確認します。時には、途中で渋滞や事故のために回り道をしなければならないこともあります(人生にも当てはまるお話ですね)。しかし、いずれの場合も自分がどこに行きたいか大まかに把握しておく必要があります。

私は、一生懸命に働き、時間に追われる生活を送り、いつも多忙を極めている人を知っていますが、人生の目標を決めていないことがあります(中には、ビジネスの目標すら決めていない人もいます)。私の目には、こうした多くの人たちが道を見失っているように映ります。なぜなら自分が最終的にどこに行き着きたいのかわかっていなければ、急いで進んでも、早く着くことはできないからです。

前に進み続ける

フロントガラスのワイパーも、人生を象徴するものです。悪天候のときには、視界をクリアにしておくためのものが必要ですが、ある時には、それ以上の助けが必要になることもあります。数年前になりますが、家族とカリフォルニア州ビッグ・ベア湖畔の別荘に車で向かっていた時、とても濃い霧に見舞われ、前方が全く見えない!という状況に陥ったことがあります。さらに悪いことに、山の上り坂で車を道路脇に停めるにも適当な場所を見つけることすらできなかったのです。そこで私は運転席側の窓を開け、顔を外に出して、アメリカ国内の高速道路では至るところで目にする白い小さなセラミックのレーンマークを注意深く見ながら車を前に進めました。(1950年代にエルバート・ボッツが発明して以降これらのレーンマークがボッツ・ドッツと呼ばれるようになりました)。私はボッツ・ドッツから離れないようゆっくりゆっくり運転し、その間、妻は対向車のヘッドライトが見えたら、私に危ないことを伝えられるように前を見てくれていました(幸いなことに対向車はありませんでしたが)。1マイルか2マイル進んだところで、ようやく霧が晴れ窓を閉めゆっくりとですが、普通に運転できるようになりました。

私にとってこの出来事が学びとなったのは、目指すところに行き着くまでには時として誰かのアシストが必要になるときがあるということです。行く方向がクリアに見えるよう手助けをしてくれるのが、人生のパートナーだったりビジネスパートナーだったり、あるいはメンターであるのかもしれません。重要なことは、私たちが目指すところに行き着くためには前に進み続けなければならないということです(もちろん、安全に)。

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