福永 ともみ
チャプター:TRINITY(東京N.E.)
カテゴリー:心を写すキッズフォトグラファー
福永ともみさん(以下、福永さん)は、フリーランスのカメラマンとしてBNIに入会し、人とのつながりを通じて、経営者としても大きく成長してきた。
ビデオコンテスト2026では、人と人とのつながり、そして自分自身の変化を語り、見事3位に選ばれた。(受賞動画はこちら)
BNI活動中に子どもの病気という大きな出来事にも直面する。それでもBNIをやめなかった背景には、チャプターメンバーやディレクターからの支えがあった。福永さんの物語は、BNIを通じて新たな生き方を見つけ、今度は誰かの心を支える存在へと変わっていく軌跡である。
「自分が主役」で生きてきた。でも、このままでよいのだろうか。
BNIに入会した理由は「真のギバーになりたかった」からだという。もともとは、自分が主役でありたいと考えるタイプだった。自分が成果を出すこと、自分が1位になること、勝つこと。負けず嫌いで、常に前に出たい気持ちがあった。
しかし、自分のことだけを考えているとうまくいかないケースもたくさん経験した。自分だけが頑張っている、自分だけがつらい。そう考えていた時期には、周囲との関係もうまくいかなかったそうだ。相手の話を真剣に聞き、自分事として捉える努力も重ねるが、どこか常に矢印は自分に向いている。「もう変わらなければならない」そう感じていたタイミングと、BNIへの入会が重なった。BNIの仕組みの中で、自分が本当にギバーになれるのかを試したかったのだ。
子どもの大病で立ち止まった。復帰への力になった「絶対に待っている」の言葉。
BNI入会2年目、子どもに新たな病気が見つかった。子どもは幼い頃にも急性脳症を経験し、障がいが残ったものの、リハビリによって周囲からはわからないほどに回復していた。「この障がいとともに生きていけばよい」と、前向きに進んでいた。しかし、ある日突然、異変が起きる。MRIを受けると、腫瘍の影が見つかったのだ。
子どもの治療に伴い、BNIの活動は「医療欠席」という制度を利用して1か月ほど休んだ。大学病院へ通うため、福永さんも仕事を休まなければならなかった。次第に食事が取れなくなり、元気も失っていった。周りからの言葉は「BNIをやめてもいいのではないか」「休んだほうがいい」「無理をしなくてよい」。
しかし、チャプターメンバーの反応は違った。
「絶対に待っている」
その言葉は、福永さんを支える力になった。さらに活動を継続させる後押しになったのは、福永さんを娘のように気にかけていたエグゼクティブディレクターの言葉だ。
「BNIをやめても、子どもの病気や生活の状況そのものが変わるわけではない」
手術を受けること。仕事を頑張ること。食べていくこと。子どもの病気と向き合うこと。それらは、BNIをやめるかどうかとは別の問題だ。やめれば楽になるように見えても、状況そのものが変わるわけではない。むしろ、待ってくれているメンバーがいる。戻る場所がある。その事実が、福永さんの復帰への力になっていった。
今度は、諦めずに頑張る人を支えたい。それが、BNIへの恩返し。

福永さんには、BNIで返したい恩がある。その恩返しの形は、一人ひとりと向き合うことだ。1to1※をすると、「元気になりました」「BNIを頑張ろうと思いました」と言ってもらえることがある。
※互いのビジネスや信頼度を高めるためにおこなうビジネスミーティング
カウンセリングのように話を聞く中で、涙を流して帰る人もいる。そうした時間を一人ずつ積み重ね、BNIを最高だと思える人を増やしていく。それが、良いチャプターをつくることにつながると考えているからだ。BNIの中にいても、後ろ向きな感情を持つ人はいる。新メンバーが頑張りすぎて疲れてしまうこともある。そんな人たちが、話すことで気持ちを整理し、「明日からもう一度頑張ろう」と思えるような存在でありたいと語る。
特に力を貸したいのは、一生懸命やってきたのにスポットが当たらなかった人だ。優しい人。一生懸命な人。前向きな人。物事を曲げて捉えず、素直に向き合える人。どんなビジネスであっても、本気で取り組んでいる人であれば、福永さんは力になりたいと考えている。
その背景には、福永さん自身がBNIで救われた実感がある。
「人生の中で、運動や勉強で1位になることは簡単ではない。でもBNIには、頑張れば頑張るほど、認めてくれる人がいる。見つけてくれる人がいる」
福永さんにとってBNIは、単に順位を競う場所ではない。頑張った分だけ、自分を見つけ、認めてくれる人がいる場所なのだ。この環境こそが、福永さんにとって大きな意味を持っていた。
ここなら変えられるかもしれない。もう一度、自分の人生と向き合いたい。自分を好きになるきっかけがほしい。小さい頃の夢を実現したい。そう思う人にとって、BNIは新たな一歩を踏み出せる場所になり得る。
自分で成長したい、自分を変えたいと本気で思う人であれば、BNIの仕組みや機会を最大限に生かせるはずだ。その人がもう一度前を向こうとしたとき、福永さんはそばで支える存在でありたいと考えている。
なりたかったのは、主役じゃない。誰かの人生に残る存在だった。

最初から明確な夢や目標がなくてもよい。福永さん自身も、後から、自分が何のために経営者をしているのかを見つけていった。その過程で支えになったのが、1to1やトレーニングでの出会いである。人との出会いの中で、自分の思いは言語化されていく。自分は誰の役に立ちたかったのか。自分にしかないUSPはどこにあるのか。そうした問いが、BNIの中で少しずつ形になっていった。
そして、福永さんは、社会貢献や関わる人を幸せにすることが目標だと気づく。今は、出会う人たちみんなに「福永さんに出会えてよかった」と言われることが目標だ。
自分が主役だった人生は、BNIとの出会いによって、人を支える人生へと変わっていった。子どもの病気という大きな出来事を経ても、やめずに戻れたのは、待ってくれる人がいたからだ。今度は福永さんが、誰かを待ち、支え、もう一度前を向けるように背中を押している。BNIを通じて新たな生き方を見つけた福永さんは、今日も誰かにとっての「出会えてよかった人」であろうとしている。
文=名城政也