2026/08/25

BNI東京渋谷東・沖田晃子さんの挑戦

沖田晃子エグゼクティブディレクター
BNI東京渋谷東

2026年5月1日、新リージョン「BNI東京渋谷東」が発足しました。エグゼクティブディレクター(ED)に就任した沖田晃子さんは、「Givers Gain®を主軸とした世界を広げたい」という想いを胸に、新たなBNIリージョンの立ち上げを目指す「フランチャイズチャレンジ」に挑戦してきました。新リージョン誕生までの歩みと、その過程で得た学びについて伺いました。

フランチャイズに興味を持ったきっかけを教えてください。

私がフランチャイズに興味を持ったきっかけは、11年間にわたるBNIでの活動、いわば私自身の「BNIジャーニー」を通じて、BNIには経営者や事業者を成長させる3つの価値があると確信しました。

BNIは私に、豊かで幸せな人生を築くための原理原則、「Givers Gain®」という生き方を教えてくれました。その根底にあるのは、「相手が望んでいることをする」というプラチナルールの考え方です。

「相手や周囲を良くすることで、自分自身も良くなっていく」。私はBNIで、そのことを何度も体験してきました。そして、こうした体験を継続的に生み出せる仕組みとして、BNIフランチャイズの可能性を知りました。

「周りを良くすることで自分も良くなる」という価値観を、生き方の選択基準や経営の判断基準として実践する人たちで社会を満たしたい。その想いが、私がフランチャイズに興味を持った原点です。

フランチャイズチャレンジを決意した理由を教えてください。

私のBNIジャーニーにおいて、BNIには経営者や事業者を成長させる3つの価値があることを確信しました。

1つ目は、専門性が磨かれ、卓越していくことです。仲間に自分の価値を伝え続け、お客様の課題と真摯に向き合うことで、自分自身の専門性が深まり、研ぎ澄まされ、より大きな価値を提供できるようになります。

2つ目は、「第二領域」に時間を投資する習慣が身につくことです。第二領域とは、仕組みづくりや人材育成、学び、信頼関係の構築など、「緊急ではないけれど重要なこと」を指します。すぐに成果が見えるとは限りませんが、継続して取り組むことで、将来の負担が軽くなり、事業の成長やスケールアップにもつながっていきます。こうしたことに時間を使う習慣が身につくことで、結果として、日々の問題やトラブルに追われることが減り、経営そのものがより良い方向へ進んでいきます。

そして3つ目は、人の力を借りられる在り方が身につくことです。人の力を借りられることは、非常に重要なタイムマネジメントでもあり、時間当たりの生産性を上げ、自分一人では実現できない成果を生み出すことができます。

私は、この3つの成長は、誰かに育てられたからではなく、BNIの理念と仕組み、そしてそれを実践できる環境があるからこそ得られる価値だと考えています。

だからこそ、この環境を一人でも多くの人に届けたい。この理念と仕組みが根づくことで、「周りを良くすることで自分も良くなる」という生き方を選択する人たちが自然と集い、成長し、その環境から専門性で社会に貢献する真のリーダーたちが輩出されていく。そのような環境を地域に広げていくことこそ、私がフランチャイズチャレンジを決意した理由です。

この1年間を振り返って、ご自身の変化や学びを教えてください。

フランチャイズチャレンジをすると決めたとき、私は自分の中で「もう後戻りはしない」と決意しました。退路を断つような覚悟で、この挑戦を必ずやり遂げると決めました。

フランチャイズチャレンジには明確な期限があります。だからこそ、ゴールから逆算して計画を立て、それを月単位、週単位、そして毎日の行動へと落とし込みました。

もちろん、すべてが計画通りに進んだわけではありません。チャレンジを始めて間もなく、がんが見つかり、手術や治療に向き合うことになりました。思うように前へ進めず、もがき苦しむ日もありました。それでも諦めなかったのは、自分がどうしても創りたい未来があると信じていたからです。

パソコンの周りには、「できる」「○月○日達成する」と書いた紙を貼り、毎日その言葉を見ながら、自分自身に「必ずやり遂げる」と言い聞かせてきました。

この1年で学んだのは、信念は願うだけでは実現しないということです。覚悟を決め、ゴールから逆算して計画を立て、何を優先すべきかを常に考えながら、日々の行動を積み重ねる。その先で初めて、信念を現実に変えられるのだと実感しました。

この経験は、私にとって大きな自信となりました。

周囲からのサポートについて感じたことを教えてください。

今回のチャレンジを振り返ると、一人では決してここまで来ることはできませんでした。いつも気にかけてくださった方、励ましてくださった方、陰で支えてくださった方、実際にご紹介してくださった方、アドバイスしてくださった方、愛あるフィードバックをしてくださった方、本当に多くの方のお力によって今日があります。これまでの人生で、これほど多くの「ありがとう」を伝えた経験はなかったと思います。このリージョンは、決して私一人でつくったものではなく、支えてくださった皆さんと共につくり上げたものです。

EDとして、今後の目標や意気込みを教えてください。

BNI東京渋谷東が目指しているのは、「専門性で社会に価値を提供するリーダーシップコミュニティ」です。

「思いやりを力に」をスローガンに、相手を尊重し、相手の立場で考えようとする姿勢で、信頼を育み、人と人をつなぎ、それぞれの専門性を掛け合わせることで、一人では生み出せない価値を創り出します。

渋谷は、多様な価値観、多様なビジネスが出会い、新しい挑戦やイノベーションが生まれる街です。BNI東京渋谷東もまた、その街にふさわしく、多様な専門家が強みを活かしながら新たな価値を創造するリーダー集団でありたいと考えています。

そして、EDとしての私の目標は、1,000人のリージョンをつくることではなく、1,000の成功ストーリーを創出することです。成功とは、売上だけではありません。専門性が磨かれた。理想のお客様と出会えた。事業が成長した。人生が変わった。仲間に助けられた。誰かを助けることができた。1,000人いれば、1,000通りの成功があります。私は、その一つひとつを増やしていきたい。

そして私が本当に実現したいのは、「周りを良くすることで自分も良くなる」という生き方を選択する人たちで社会を満たすことです。BNIの理念Givers Gain®と仕組みが根づく環境から、卓越した専門性で社会に貢献する真のリーダーたちが次々と輩出される。そんな未来を、BNI東京渋谷東から創っていきたいと思っています。

最後に、これからフランチャイズに挑戦したい方へメッセージをお願いします。

BNIフランチャイズは、BNIの理念と仕組みを地域に根づかせ、人が成長し、真のリーダーが育っていく環境をつくることです。

フランチャイズチャレンジは、決して簡単な挑戦ではありません。しかし、それ以上に、多くの人の人生や事業、そして地域の未来に良い影響を与えられる、とてもやりがいのあることだと思います。

もし、「自分の地域をもっと良くしたい」「社会に貢献するリーダーが育つ環境をつくりたい」という想いをお持ちでしたら、ぜひフランチャイズという選択をしてください。

志ある仲間が全国に増え、それぞれの地域で人と事業の可能性が広がっていく。そんな未来を、皆さんと共につくっていけたらと思っています。

文=国場みの

2026/08/18

展示会やカンファレンスは、単に自社の製品を展示するだけでなく、質の高い人脈を築くための絶好の機会です。自社のビジネス拡大はもちろん、チャプターの成長に繋がるビジター候補を見つけるためにも、戦略的なネットワーキングが求められます。

イベントを最大限に活用し、成果に繋げるための4つのポイントを解説します。

1. 自席に留まらず、新しい友人を作る

展示会でブースを構えている場合、ブースの中に留まり続けてはいけません。近隣の出展者や、セッションで隣り合わせた参加者など、新しい人々と積極的に交流することが重要です。

  • 意識的な交流:既に知っている人とだけ過ごすのではなく、新しい出会いを求めて動きます。

  • セッションの活用:セミナーなどのセッション中は、知らない人の隣に座り、休憩時間などを利用して挨拶を交わしましょう。

2. 他の出展者と積極的に交流する

「競合」や「他社」と捉えるのではなく、他の出展者を貴重なネットワーキングパートナーと考えます。多くの場合、ブースに来場する顧客よりも、他の出展者との交流が良質なリファーラルやBNIへの関心を生むきっかけになります。

  • 全テーブルへの訪問:手が空いている時間を見計らい、他のブースを訪ねて名刺交換を行いましょう。

  • パートナーシップの活用:ブースを無人にしないよう、メンバーや同僚と協力して交代制にし、会場内を自由に動ける時間を確保します。

3. 登壇の機会を最大限に活用する

自身の専門知識を共有するスピーカーとして登壇することは、信頼性を高める最も強力な方法の一つです。

  • 事前の計画:イベントの開催が決定した初期段階で主催者に連絡し、ワークショップやセミナーの講師を志願します。

  • ネットワーキングの専門家として:自身の専門分野だけでなく「ビジネスネットワーキング」というテーマで登壇することも、結果として自社ビジネスやBNIの認知度向上に寄与します。

4. 公式の交流イベントを逃さない

展示会に伴って開催される「ミキサー」や懇親会などの交流イベントは、必ず参加すべき重要な場です。

  • 信頼関係の第一歩:こうしたイベントは「即座に契約を結ぶ場」ではなく、長期的な信頼を築くための「第一歩」と捉えます。

  • 体系的なアプローチ:名刺交換や会話を効率的に行うためのスキル(「ネットワーキングの十戒」など)を活用し、社会的なつながりを深めましょう。

展示会やカンファレンスでの活動を成功させる鍵は、受け身にならず「自ら動く」ことにあります。新しい人々との出会いを楽しみ、他の出展者を尊重し、専門家としての存在感を示すことで、イベント終了後も続く強固なビジネスネットワークを構築することが可能になります。

※本記事は、英語版「The Official BNI Podcast」Episode 34: Networking at Conferences and Trade Shows の内容をもとに、日本向けに再構成・編集しています。

2026/08/11

【他団体や地域と手を取り合い、共に成長できる組織を目指して】

谷川 耕平エグゼクティブディレクター
BNI福井

組織を大きくするために、他の団体と競い合うのではなく、互いの役割を認め、地域全体で成長していく。BNI福井のエグゼクティブディレクターに就任した谷川耕平さんが大切にしているのは、「共存共栄」という考え方です。

2026年4月、新たにBNI福井のエグゼクティブディレクター(以下、ED)に就任した谷川さん。2011年に福井でBNIが立ち上がった当初から活動を続け、複数のチャプター(地域ごとに活動するBNIのグループ)の立ち上げや、リージョン運営にも携わってきました。

人と人とのつながりを丁寧に育みながら、他団体や地域とどのような関係を築いてきたのか。これまでの歩みと、BNI福井が目指す未来について伺いました。

この度はおめでとうございます! 谷川さんがBNIと出会われたきっかけから教えてください。

ありがとうございます。私はもともと、外資系の生命保険会社の本社で、営業教育や営業支援の仕事をしていました。ですが、福井でそば屋を営んでいた父が倒れたことをきっかけに、「長男として地元に戻るべきではないか」と考えるようになりました。

福井へUターンし、保険の仕事で独立しました。地元に人脈が少ない中で活動していた頃、お客様から「BNIが福井で立ち上がるらしい」と聞いたんです。

最初からGivers Gain®に共感されたのでしょうか。

どちらかというと、最初は仕組みに可能性を感じました。ただ、活動を続ける中で、「まず相手のために動く」というGivers Gain®の考え方が、自分の中に自然と入ってきました。当時は今ほど仕組みも整っておらず、みんな手探りでした。それでも、「まずはメンバーのためになることをやってみよう」という空気は強かったと思います。

BNIで出会った方々とのつながりが、今の自分につながっていると感じています。

今回、EDに就任された経緯についても教えてください。

これまで、複数のチャプター(地域ごとに活動するBNIのグループ)の立ち上げに関わってきました。ここ2年間は、1年に1チャプターずつ立ち上げてきたんですね。そうした活動を見ていただき、本部から、福井エリアのさらなる拡大と発展を担う「リージョンチャレンジ」に取り組まないかと声をかけていただきました。

ただ、最初からすぐに決断できたわけではありませんでした。自分たちに合った形をしっかり考えたいという想いがありました。

その中で、覚悟が決まった理由は何だったのでしょうか。

私は、BNIを通じて多くの方に支えていただきました。お客様を紹介してくださった方もいれば、自分ではできないことを助けてくださった方もいる。だからこそ、今度はこの仕組みを、これから地域を担っていく経営者や事業者の方々に届けていきたいと思いました。

また、娘もいますから、この地域がもっと元気になっていけば、次の世代にもつながっていく。そう考えたときに、「地域に貢献できる形として、挑戦してみたい」という気持ちが強くなっていきました。

地方リージョンだからこそ、意識されてきたことはありますか。

大きく2つあります。

1つ目は、一人ひとりとの関係性を丁寧につくっていくことです。地方は、人との距離が近いんですね。だからこそ、入会して終わりではなく、その後の関わり方がとても大切だと感じています。

退会される方とも、できる限り丁寧に向き合ってきましたし、「どうすれば、もっと良い環境をつくれたか」を考え続けてきました。その積み重ねが、今のBNI福井につながっているのかなと思います。

2つ目は、他団体との関係です。地域にはさまざまな経営者団体があります。私は、「どの団体も、それぞれ地域にとって大切な役割がある」と考えています。だからこそ、対立ではなく、共存共栄の考え方を大切にしてきました。そして、他団体とのつながりが、BNIの価値をさらに広げてくれる思っています。

地域との関わりについては、どのように考えていらっしゃいますか。

短期的な成果だけではなく、長期的な信頼関係が大事だと思っています。これからは、地域イベントへの協賛やコラボレーションなども、さらに広げていきたいですね。

地域の方に喜んでいただけることが、結果としてメンバーの活動のしやすさにもつながる。そんな循環をつくっていきたい。私自身も献血活動を長く続けており、地域の中で、自分にできることを積み重ねていきたいと思っています。

谷川さんご自身は、BNIを通じてどんなことを学ばれましたか。

一番大きかったのは、人を束ねる難しさかもしれません。BNIは、部活動みたいに全員が同じゴールを目指しているわけではありません。それぞれ目標も価値観も違う。その中でプレジデントやバイスプレジデントを経験させてもらったことで、立場や価値観の異なる人と関わる中で、経営者として必要なコミュニケーションを学ばせてもらいました。

コミュニケーションで大切にしていることはありますか。

「みんな成長過程にある」ということと、「違いを間違いにしない」ということを大切にしています。

意見が違うと、つい説得したくなりますが、それは「違い」であって「間違い」ではない。だから、何かあったときには、「How can I help you?(何か手伝えることはありますか?)」と聞くようにしています。

最後に、これからの福井リージョンのビジョンを教えてください。

まず、数字としては、5年で350名という目標があります。ただ、その350名だけではなく、その先にいる地域の経営者の方々にも、BNIの仕組みを通じて貢献していきたい。そして、他団体とのコラボレーションも、これからさらに広げていきたいと思っています。

成果につながっても、つながらなくても、人は必ず成長している。だからこそ、挑戦している途中で、「できていない」と悲観する必要はないと思っています。助けてほしいとき、「助けて」と言えることも大切にしたいですね。そんな関係性を、福井リージョンでも育んでいけたらと思っています。

文=国場みの

2026/08/04

ビジネス交流会(ミキサー)での出会いを、具体的な成果や信頼関係に発展させるためには、一貫した行動指針が必要です。前回の「十戒」の最初の5項目に続き、今回はアクションに焦点を当てた残りの5項目を解説します。

第六の戒:可能な限りリファーラルを提供する

優れたネットワークワーカーは、**Givers Gain®(ギバーズゲイン)**の精神を体現しています。これは「返報性の原理」に基づいた、極めて合理的なビジネス手法です。
交流会で誰かと会話をする際、相手が抱えている課題やニーズに耳を傾けましょう。もし、あなたが知っている専門家や役立つ情報があれば、惜しみなく提供してください。相手を助けることが、結果としてあなた自身のビジネスチャンスを広げることにつながります。

第七の戒:紹介を前提とした名刺交換を行う

名刺を交換する際は、単に自分のために1枚もらうだけでなく、誰かに紹介するために「予備を含めて1、2枚いただけますか?」と依頼しましょう。
相手から先に名刺を求めることで、自分の名刺もスムーズに渡せるようになります。名刺は最もコストのかからない広告ツールです。これを正しく活用しない手はありません。

第八の戒:一人にかける時間は10分以内にとどめる

交流会は「ネットワーキング(人脈作り)」の場であり、「ネット・イーティング(食事)」や「ネット・トーキング(雑談)」の場ではありません。
特に注意すべきは、既に知っている友人や同僚とずっと話し込んでしまうことです。同じ会社の人同士で固まっていては、新しい出会いは生まれません。一人あたり最大10分を目安に切り上げ、会場内を動いてより多くの人と接点を持つように努めましょう。

第九の戒:名刺の裏にメモを残す(文化に配慮する)

後でフォローアップを確実に行うために、相手の特徴や交わした約束を名刺の裏にメモします。ただし、これには注意が必要です。
欧米では一般的ですが、アジア(特に日本など)では名刺に直接書き込むことは無作法とされる場合があります。アジア圏のビジネスパーソンと交流する際は、名刺には書かず、別途用意したメモ帳に記録するなどの配慮を忘れないようにしましょう。

第十の戒:必ずフォローアップを行う

前の9つの戒めを完璧に守ったとしても、フォローアップを行わなければすべての時間は無駄になります。
丁寧な手書きのメッセージを送るのが理想ですが、それが難しい場合はメールでも構いません。重要なのは、相手を尊重し、約束したことを迅速に実行することです。

これら「十戒」の全項目を実践することで、単なる名刺交換で終わっていた交流会が、質の高いリファーラルを生み出す強力なビジネスの場へと変わります。ビジネスは関係性の上に成り立つものであり、その第一歩はこれらの基本的な規律を守ることから始まります。

※本記事は、英語版「The Official BNI Podcast」Episode 33: The Ten Commandments of Networking, Part II の内容をもとに、日本向けに再構成・編集しています。