2023/07/25

ビジネスの世界でトップに立ちながら、ネットワーキングのミーティングにおいては、「自信が全くない」と言い切れるほど、苦労している人たちがとても多いことに驚かされます。他のビジネスの分野においては、著しく素晴らしい実績を上げている人たちが、どうしてネットワーキングを難しいと感じるのでしょうか。

実のところ、ネットワーキングにおいて苦労する理由は、たくさんあります。当人に自信がないだけのこともあれば、経験不足、または組織に慣れていない、時間管理ができていないということもあります。

こうした状況が、私が「ネットワーキングを成功させるための十戒」を作るきっかけになりました。ネットワーキングにおいて自信に満ちた成功者になるために必要なこと全てを網羅したガイドラインで、段階的に身につく実用的な内容になっています。

成功するネットワーキングの十戒

1.私に売り込まないでください。ビジネスを拡大していくためにお互いの役に立とうとする関係であれば、あなたがターゲットとするマーケットを私に伝えてください。私も、私のターゲットマーケットをあなたに伝えます。そうすることで、だれか他の人に会ったときに、お互いのビジネスについて相手にうまく伝えることで、リファーラルを交し合うことができます。私に売り込もうとしないでください。私は、あなたにリファーラルを提供する立場であり、あなたは私を介して私の知人たちに、商品やサービスを販売することになるのですから。私自身があなたの商品やサービスを必要とするときは、必ず私からあなたに連絡します。私に売り込むのではなく、私とビジネス上の関係を構築しましょう。

2.お互いにリファーラルを提供し合う法則について理解する。私があなたにビジネスの機会を提供したら、私のことを一番に覚えておいてください。私にも新しい顧客を紹介していただくことは、私にとって何よりも嬉しいお返しになります。また、私に感謝をしてくれていることがわかれば、私はあなたにリファーラルを提供できるようにさらに努力を続けます。この「持ちつ持たれつ」という考え方は、人と人との結びつきにおいて基盤となるものであり、ギバーズゲインというBNI®における最も重要なコアバリューになります。あなたが私を助けてくれるなら、私もあなたを助けます。その結果、お互いのビジネスが発展するというわけです。

3.私たちの関係を悪用しない。私があなたに対して抱いている敬意を失わせるための手っ取り早い方法は、私に対して事前に許可を求めることなく、私自身や私のもつ専門知識、人脈を無償で利用する目的で私に偽りのリファーラルを提供することです。お互いに利益を与え合うパートナーシップは、信頼の上に成り立っているからです。

4.常に時間を厳守する。お互いのことを知り、どのようにビジネスを紹介し合うのかについて戦略を練るためのミーティングをセッティングしたら、約束の時間に遅れてはいけません。私はこの時間をあなたのために捧げ、時間通りにミーティングに出席することで、あなたに対して敬意を払っています。私もあなたに同じことを望みます。よほど緊急なことがない限り、予定の変更はしないようにしてください。

5.具体的に伝える。具体的であることは素晴らしい!あなたのリファーラルパートナーに、あなたに対してどのようにリファーラルを提供したらよいのか、レーザー光線のようにピンポイントに伝えてください。あなたから「誰でも」「みんな」をターゲットにしていると言われたら、それは私にとって「誰でもない」ということを意味します。あなたが具体的であればあるほど、あなたのビジネスに対するリファーラルを見つけやすくなるのです。

6.ビジネスを真剣にとらえる。あなたのネットワーキングパートナーとして、私はあなたのビジネスにどういう意図があるのかを知る必要があります。あなたの会社の事業が趣味程度におこなっているものであれば、私はお役に立てそうにありません。もしパートタイムのビジネスであれば、あなたが仕事に費やす時間は限られていますし、その限られた時間の中で、へのリファーラルを見つけなればなりません。でも将来的にフルタイムで働くことを目標にしてパートタイムで働いているのであれば、私は、あなたに対して100%の力を尽くします。あなたが所属するネットワーキンググループのメンバーに、リファーラルを気持ちよく提供してもらうために、ご自分のビジネスに全力で取り組むべきです。

7.リファーラルをフォローアップする 私が、ビジネスになりそうなリファーラルを提供した後は、タイミングを逃さずに、理想的には 24 時間以内に、その見込み客のフォローアップをしてください。あなたが外出したり、しばらく不在にする場合は、紹介した人に電話でひと言でその旨を伝えるとか、テキストメッセージか電子メールでいつ連絡できるかを知らせます。それによって、あなたに対する信頼性、そして私が大切にしている知人をあなたに紹介した私の評判が保たれます。

8.コミュニケーションを取る。もし私があなたの気分を害するようなことをしてしまったり、“好ましくない”リファーラルをうっかり提供してしまったり、あなたに対して不快な思いをさせてしまったなどというときは、どうかなるべく早く私に知らせてください。私は、そんな事態を引き起こしてしまったなんて気づいていないかもしれません。知らせてくださったら、自分の悪いところを改めようとすることができます。リファーラル・ネットワーキングにおいて大切なのは、人と人との関係性です。明確、オープン、正直で、ダイレクトなコミュニケーションがリファーラルパートナーとの効果的な関係を築く上でベストな方法ですから。

9.評判を守る。ほとんどの人は、自分に対するマイナスの評判が広まるくらいなら、死んだ方がましだと思っています。私があなたに紹介した人から中傷的なフィードバックを受け取るなんて、そんな屈辱はありません。約束したことを行動に移し、職業上の倫理的な常識に基づいて行動しましょう。良い仕事をすることによって、私の評判(あなたのも)を守りましょう。

10.成功に備える。本当にビジネスを成長させたいなら、より多くのビジネスを受け取る準備をしておきましょう。あなたの現在の事業プランには、会社の成長につながる次のステップが含まれていますか?私は、ネットワーキングの仲間がコンスタントにリファーラルを得られるようにひと肌脱いで、力を尽くします。

十戒としてお勧めしたこれらのことを理解した上で、日々のビジネスのためのネットワーキングの一部として実践することが、若手もベテランのプロフェッショナルも、ネットワーキングでの成功につながります。あなたの考えをぜひ聞かせてください。

訳=川崎あゆみ

2023/07/18

2023年5月18日に開催されたビジネスブースタープログラムでは、BNIジャパン大野真徳ナショナルディレクターとBNI Symphony(東京南)の松澤功さん(弁護士:国際法務)の対談が行われた。

今回は2022年に実施された「BNIコネクトプロフィールコンテスト2022」で最優秀賞を受賞した松澤さんにBNIコネクトの活用方法などについて伺った。

プロフィールを“誰”に向けて書くのか?見られる意識と選ばれる意識

大野真徳(以下:大野):「プロフィールコンテスト2022」の最優秀に選ばれましたが、プロフィールを記載する上での秘訣などはありますか? 

松澤功(以下:松澤):一番意識したのは、読み手にどう読んでもらえるかという部分です。私の場合は国際法務を専門にしているので、海外のお客様も多くいらっしゃいます。そのため、日本語だけではなく、日本語の下に英語表記で記載しておくことを意識しました。

大野:他に工夫された部分や意識された部分はありますか?

松澤:英語で話している動画をBNIコネクトのプロフィールに掲載しています。

大野:やはりBNIコネクトを通じて問い合わせがくるのは海外のメンバーが多いですか?また、海外のメンバーと日本のメンバーだと、問い合わせの比率はどの位ですか?

松澤:BNIコネクトを通じては、海外のメンバーからのお問い合わせの方が多いです。比率でいうと海外7:日本3ほどの比率になると思います。

大野:私自身、商品やサービスを探す際にBNIコネクトを活用してメンバーを検索するのですが、松澤さんはこれまでメンバーを検索した経験はありますか?また、メンバーを探す際には、どの部分を見て決めましたか?

松澤:過去に廃品回収業者さんを探すのに利用した経験があります。そのときに、2名ヒットしたのですが、一人はプロフィールに何も書かれていない状態、もう一人はプロフィールが充実している状態でした。やはりプロフィールが充実されている方が信頼できますし、人柄も感じられるので、その方にお電話をかけさせていただきました。

大野:私もサービスを検索するとき、人数を絞りこむ一つの方法としてプロフィールの充実度は確認しています。

松澤さんは、写真などにも気を遣われていますか?

松澤:当チャプターにプロの写真家の方がいらっしゃるので、定期的に撮影していただいて、しっかりした写真を掲載することも意識しています。

大野:お名前も漢字とローマ字で書かれていたり動画を掲載されていたり、連絡手段も電話だけではなく、メール・FAX・携帯番号、SNSのリンクもあるので、やはりこれだけの情報があると依頼する側としては安心です。

これまでのお問い合わせ事例

大野:BNIコネクトからお問い合わせもあったということですが、実際にどのようなお問い合わせがありましたか?

松澤:海外のメンバーさんからのお問い合わせでは、日本の企業と取引をする際の契約書チェックがありました。反対に英語の契約書を日本語に翻訳してほしいという日本のメンバーからのお問い合わせもありました。

そのほかには、海外のメンバーさんが日本の企業と提携したいということで、私の方から日本の企業を数社提案させていただいたこともありました。

BNIを最大限活用する方法は「実践する勇気」を持つ

今回の対談から、BNIをより有効的に活用する方法やヒントが得られたのではないだろうか。

最後に、BNIの活用方法について伺ったところ、松澤さんは次のように話した。

 「入会したばかりの頃は、BNIの活動で上手くいくのか半信半疑になるかと思います。私自身も入会して半年~1年ほどは不安を感じながら活動していました。ただ、今長く活動していて思うのは、最初から信じてアクセルをしっかり踏んでおけばもっと早く今の状況になれたのではないかということです。入会して1年ではまだわからない部分も多いと思うのですが、勇気をもって進んでいただくのが良いと思います。」

コメントのように、半信半疑で行動が半端になってしまっては思うように前には進まない。

松澤さんは「やると決めたらやりきる」と決めて徹底してやり切っただけではないだろうか。

特別なことをしたわけではなく、BNIの仕組みや機能を徹底的に使い込んだことが、松澤さんのBNIでの成功の秘訣と言えるだろう。

文=名城政也

2023/07/12

青木 善則さん
BNI サンシャイン
(東京新宿)
カテゴリー:フラワービジネス

花と緑の企画屋さん「ボタニカルディレクター」として、花と緑に関する商品やサービスを企画開発し提供。そもそもこのようなビジネスモデル自体が業界内では唯一無二の存在であり、その道を開拓し、定着させることで、花と緑とそこに関わる人の可能性を引き出そうと奮闘している。

廃棄されている花の茎から生まれた植木鉢「STEMN」

不要になったら土に埋めると土に還る、新たな地球資源を一切使わない植木鉢[STEMN(ステムン)]をご存知だろうか? 廃棄された花の茎と回収した新聞紙で作られた生花業界初のエシカルな植木鉢は、ひとりの男性の「もったいない」の心から誕生した。その男性は、生花業界で新たなビジネスモデルを創っていこうと奮闘しているBNIメンバーの青木善則さんだ。

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文=国場みの

2023/07/04

全てのネットワーキンググループは、グループが存続する間、何年にもわたってさまざまな成長サイクルを経験することになります。いいときもあれば、悪いときもあります。世界最高レベルのグループでさえも、そのサイクルに苦しんできました。現在、世界で最上位にいるグループでも数年後には、トップではなくなっているかもしれません。大切なことは、さまざまなフェーズを知り、下降期に入るタイミングを認識することです。

私が、BNI®チャプターの成長を過去37年以上にわたり観察してきた結果、4つのフェーズがあることがわかりました。これは、BNI®に限らず、全てのネットワーキンググループにあてはまることです。こうしたフェーズは、必ずしも順番にやってくるわけではありませんし、どのくらいの期間続くのかについても、グループメンバーの対応次第で変わります。

絶好調フェーズ

最初のフェーズは、「絶好調フェーズ」と呼んでいます。この一番上のサイクルに入っているグループは、最大の勢いがあり、最高の結果を出し、もっとも生産性が高いグループです。リーダーシップチームは、成功のために確立された体系と手順に従って実行することに全力を傾けます。

そして、このフェーズにいるチャプターのメンバーは、多くの利益が生み出される人脈とリファーラルにつながる関係性を築くために時間を投資するなど、積極的な姿勢で参加しています。グループの雰囲気も沸き立っています。このグループは、「卓越」という選択肢がある場合、「月並み」に甘んじることはありません。

発展フェーズ

二番目のフェーズは、「発展フェーズ」です。このサイクルにあるグループは、高いエネルギーにあふれ、メンバーの態度も積極的。お互いにサポートしあうという素晴らしい文化を持ち、友好的な雰囲気の中で活動しています。グループには、平均以上の能力を持つメンバーが所属し、お互いに高い責任感をもって行動します。

さらに、ビジネスの関係を深く構築し、楽しみながら、しっかりとした枠組みの中で、体系的に活動しているので、平均的なチャプターよりも、より多くのビジネスが取り交わされています。非常に効率が良く、生産性の高いフェーズです。

現状維持フェーズ

このサイクルの段階にあるグループは、少々自己満足な状態に陥っています。以前は発展的なチャプターだったのかもしれませんが、うまくいっていたときの活気が失われているのです。もしかしたら、成長することを諦め始め、月並みの状態でいることを受け入れてしまった小規模なチャプターなのかもしれません。現状で問題ないと考え、現在、得ているビジネスの規模で良しとしてしまっているのです。

その状況を改善しようという考えや、メンバーの質をあげる、メンバー数を増やすという前向きな気持ちを持っておらず、組織運営のために必要な仕組みやプロセスに従っているのかどうかも定かではありません。熱意を失っている状態です。現状維持を続けるネットワーキンググループは、「卓越」という選択肢があるのに、「月並み」であることを受け入れようとするグループのお手本のようなものです。

停滞フェーズ

このフェーズにあるネットワーキンググループは、メンバーの参加態度、リファーラルの質や数、欠席率の多さなど多くの問題を抱えています。このようなグループのメンバーの多くは、積極的に問題を解決することよりも、問題ばかりに目を向けているのだと思われます。

こうしたチャプターは、最も「抵抗の少ない道」を行こうとし、成長するために必要な労力を面倒だと考えています。メンバーたちは、組織によって確立されたアジェンダや仕組み、方針に従うということもしません。必要な指導やアドバイスさえも拒みます。メンバーの中には、関心を失い、このグループに所属していることが自分の役立っているとも感じられず、グループを去っていきます。でも、それはそれで構いません

私は、これを「引き算による足し算」と呼んでいます。時に、成長させるためにチャプターのサイズを縮小するべきときがあります。いわば、バラを育てるのと同じです。バラを成長させ、花を咲かせるためには、剪定をする必要があります。もし退会するメンバーが、特にネガティブな問題にフォーカスする人であれば、そのメンバーが退会することでかえってチャプターが成長し、繁栄するいい機会にもなりえます。

ほとんど全てのネットワーキンググループは、この浮き沈みのサイクルを経験しています。成功しているグループは、停滞の時期に入りそうなとき、すぐにそうならない動きを取るので、絶好調と発展のフェーズにいる期間が長くなります。

現状維持と停滞のフェーズにいるグループは、現在自分たちは、4つのサイクルのうちどこにいるのか認識することが大切です。それによって、今抱えている問題解決に取り組むことができ、基本にたち返ることができます。一から立て直す必要はありません。組織によって確立され、すでに実績が出ている仕組みに従うだけで良いのです。

訳=川崎あゆみ