2021/10/26

社員の健康に配慮することは、人事管理の課題だけでなく、経営課題であるという考えが近年常識となっています。

社員の健康管理を経営的な視点で考えることが「健康経営」であり、戦略的に社員の健康増進・生産性向上につながる施策を実践することで、組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や企業価値向上につながると期待されます。

今回は株式会社日本健康経営 代表取締役 松本大成さんと、BNIジャパンの大野真徳ナショナルディレクターとのオンライン対談を行い、「ウェルビーイング(well-being)」についてお話ししました。

 

大野代表(以下大):松本さんは実年齢59歳で、体組成計で計ると体内年齢が39歳。非常に差があるのですが、日ごろから心がけていることはありますか?

松本さん(以下松):満腹感が嫌いで、いつも7分目で食事を終えているのが一ついいところです。やはり飽食は健康を害してるとはいいますね。

大:やっぱり今の時代は食べ過ぎてるんですよね。

松:また、1年に1回は1週間のファスティングも行なっていますが、そのときは脳までデトックスされる感じなんです。

大:何年も前にやったことがありましたけど、最近言われている16時間のファスティングを週に何日かをやってみるだけでも調子がいいですね。

松:身体が軽くなって頭がすっきりするはずです。これはオートファジーという身体の機能ですね。あと、スマートパルスという機械を使い、血管の詰まり具合とストレスの状態を図っていることで健康意識が持続されます。体重計に乗るような感覚で計れるのですが、お酒飲むと翌日血管が悪くなるのが一目瞭然です。

大:確かに最近は飲む機会が少なくなりましたね。これを機に辞めてしまうのもいいかな、と思うほどです。少量はいいとは言ってましたけど、辞められるなら辞めたほうがいいのかもしれませんね。

 

松:保険代理店を経営していましたが、働く人の体と心が健康でないと会社は持続しないと気づき、「健康経営」をスタートさせました。高度経済成長期において人口が増えていた時代は辞めても誰か入れればいい、という価値観でしたが、人口が減ってくる時代は、経営は真逆のことをしなければいけないのです。今働いてもらっている従業員をいかに健康でいてもらい、生産性を高く働いてもらえるか、ということです。

ある運送会社の社長が「定年が70歳まで伸びても、健康な人しか延長しない」とおっしゃるんです。つまり30代から健康な状態を作らないと雇用を延長してもらえないということです。年金だけでは足りません。健康は将来大事なんですね。

大:これは聞いた話なのですが、ある企業がリストラをしたとき、人員削減をどの線で引くかというときに、これまでの病欠の日数で線引きをしたそうなんです。まさに健康でないと環境を保てないのは一般的にも言えそうですね。

 

松:大手企業の経営者は健康経営への意識が出てきています。中小企業はまだそこまでの意識が出ていなのが実情です。

大:ブラック企業という言葉が聞かれなくなってきましたが、どんどん健康経営を進めていける流れが必要ですね。

松:その通りで、中小企業ほど健康経営が必要なんです。少人数だと一人抜けたら仕事が回らなくなるということはありますから。

大:経営者に対して、健康経営にどのようなメリットがあるかを伝えていかなければいけないですね。

松:つまり、身体的・精神的に良好な状態である「ウェルビーイング」なしでは企業は存続しない、ということなのです。かつて小学生の人数が減ったことが、今の企業の人不足につながっているのです。今や人が会社を選ぶ時代です。ブラック企業を示す「ブラックアラート」アプリまで登場し、掲載されたら人は応募しません。企業のホワイト化は必須なのです。

大:「うちはホワイトです」と伝える方法などはあるのですか?

松:経済産業省が2017年よりスタートした健康経営優良法人認定制度で認定されることで、それが一つのホワイト企業の証にもなりますね。企業によっては縦割りで職場認証制度もありますし、それらを参考に取り組み始めることもいいかもしれません。

大:認証を取れば終わりではないでしょうけど、取得するのは形として見えるのでいいかもしれないですね。

松:今の認定制度はある意味マイナスをゼロに持っていくことが多いですね。既にプラスの人をさらにプラスに生産性を高めることが本当の健康経営になるのではないでしょうか。

 

大:例えば社員が健康診断で引っ掛かったときに会社はどうサポートできるかアドバイスはありますか?

松:健康は内発的に、自ら気を付けることをしないと難しくて、会社からのやらされ感ではやったふりをしてすり抜けることもあります。ですから外部からのサポートをする環境作りがいいかと思います。健康経営はトップダウンが実は最適です。社長が健康経営を宣言し、取り組みは自分たちから出してもらう環境作りがいいと思います。スタートはトップダウンですが、やっていることはボトムアップという形ですね。

大:社内での委員会を作るのも一つの手段でもありますね。

松:当社では健康経営カードゲームというのがあり、どういう取り組みがいいかを楽しみながら考え、会社に提案するという流れです。社員の提案だから社員も内発的に取り組んでいきます。

 

大:健康経営に関わる人たちですと主体的に動きますが、関わらない人との温度差は出てきませんか?

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2021/10/20

BNIはビジネスにつながる人脈を紹介しあうリファーラルマーケティングの組織だが、社会的役割を果たすためにBNI財団ジャパン™も存在している。主な活動として、中学生・高校生に向けて、仕事をするということやビジネス社会での自分のありかたなどを伝えるプロジェクト「Catch Your Dream」、SDGs活動支援、助成金事業などを手掛けている。その中でも財団を設立したアイヴァン&ベス・マイズナー夫妻が一番実施したかったとされているのが「Business Voice」(以下BV)プロジェクトだ。

BVとは、メンバー自身のビジネススキルを地域のボランティアに生かしたり、さまざまな団体への寄付を行なったりする取り組みのこと。メンバーそれぞれは地域の中でビジネスを展開している。それは地域からの応援があってこそ。だからこそ、地域に還元していってほしいとマイズナー夫妻の願いから生まれたものだ。

アメリカ・テキサス州では、自閉症やアスペルガー症候群の子どもたちを支援する学校の新校舎引っ越しを数多くのメンバーで手伝い、書籍を充実しようとメンバーから募り、1500冊もの書籍を寄付することになったという。

また、国内でもBNI大阪高槻河北東リージョンをはじめとしてBNI三重、BNI千葉セントラル、BNI姫路、BNI熊本シティ、BNI名古屋南、BNI横浜セントラル、BNI岐阜尾張東、BNI大阪セントラルなど、各地で盛んにBVプロジェクトを推進している。チャリティーイベント、出前授業、無料講演、イベント開催など、できる範囲での取り組みをメンバー自身が行なっている。その中でも全国のBNIメンバー30名が協力して作られた絵本『もぐらさんとケーキ』は、その読み聞かせを通じて親子のつながりをより深めるきっかけにもなっている。さらに現在はオンライン学習が盛んになってきており、プログラミング教育を支援するメンバーがLINE株式会社と共同開発した教材でプログラミング体験授業も開催している。

これまでも各地域で開催され、個人や団体で行なった行事は逐一BNI財団ジャパンの公式サイト(https://www.bnifoundation.jp/)にアップされている。これまでにはBNIメンバーだけでなく、企業や大学と連携して取り組んでいる例も。奉仕という“ギブ”は、地域の次の世代の心に届き、彼らが大人になったときに、また地域のために動く人財、ひいては自身のビジネスの人財になっていくかもしれない。

 

2021/10/14

「ビジネスに直観を取り入れる余地はありますか?」。

この問いに私はこう答えます「ええ、もちろん」と。 数十年前の私はそう思っていなかったのですが、数年前から私は考えを改め、直観はビジネスツールの1つになり得ると信じています。

直観の定義は、「理性に頼らず、真実や事実を直接認識すること、即座に理解すること、または何かを鋭く素早く洞察すること」です。

数年前に読んだSFの本に、社会の中で本能的に物事を理解していると思われる「直観者」の話が出てきました。 本能的に物事を理解しているように見える人たちのことです。

このSF中で、直観は当初は驚異的な能力だと考えられていましたが、実際には自分の専門知識に基づいて素早く事実を収集し、データを分析し、可能性を予見する技術を身につけていただけだということが判明します。

確かにその本の内容はSFでしたが、私の心に強く響く言葉がありました。この本の内容は、結果的に上記の直観の定義とは全く相反するものです。つまり、“直観者”とは本能的に問題を理解するのではなく、特定の分野で何年も積んだ経験をもとに、素早く推論を行なう人、ということでした。 現実の世界では、コンピュータを使った予測分析がこれにあたるでしょう。

このように直観について考え直してみると、私は自分の分野で経験を積むにつれ、問題を素早く判断し、進むべき方向を「勘」で判断することが得意になっていることに気づきました。 私が「直観」だと思っていたものは、部分的ではありますが、自分が蓄積してきた知識に基づいて状況を素早く判断していたのです。

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2021/10/05

2021年8月24日、あの震災から10年が経った今年、東北初のBNIがスタートした。商売繁盛をもたらすとされている、実在した“福の神”にあやかって誕生したオンラインチャプターBNI仙臺四郎オンライン(仙台)。この立ち上げに携わったのは、金シャチBNIのメンバーでもある池田浩二さん。BNI名古屋北のディレクターであり、この立ち上げに際して仙台を訪れたことは一度もない。

チャプターの立ち上げ(ローンチ)ほど難しいものはない。そう言われているが、池田さん自身が2009年に東京以外での初めてとなる「金シャチBNI」立ち上げメンバーの一人であり、これまで数多くのチャプター立ち上げを間近で見てきた。

30歳で設計事務所を立ち上げてから、これまでさまざまな団体に一度も所属したことがなかった。48歳になって初めて所属したのがBNIだった。「既存の団体でもなく、名古屋初というのも、東京から来たというのも、惹かれた理由でした」。新規顧客獲得も念頭にあったことから、タイミングが重なったことも大きい。

それ以降、金シャチBNIの多くのメンバーがディレクターとなり、次々に各地域でローンチを行なっていく。愛知県はもちろん、岐阜、三重、京都のローンチもすべて金シャチBNIのメンバーだった人たち。その苦悩も喜びもずっと間近で見てきた。だから大野真徳ナショナルディレクターから仙台を手伝ってほしいと直接電話があったときは、「名古屋と仙台は似たような人口構成だからできるんじゃないか、とは思いました。何よりも大野代表からの電話ですから『はい』か『Yes』か『喜んで』しかなかったですが(笑)」。

しかし、仙台に乗り込んだ(といってもzoomだが)ときには、仙台での立ち上げが2度白紙になっており、雲行きが怪しい状況だった。「信用もしていない人が突然名古屋から、という状況ですから。まずは関係構築からスタートしたんです」。3月に乗り込み、仙台のメンバーは5月からならスタートできるとのことで、この2ヵ月間は毎週ミーティングを重ねた。「実際、この2ヵ月がなかったら発足を実現できなかったと思います」。BNIのコアバリューにもあるように、ビジネスにおいて関係構築ほど大事なものはないことを肌で感じた。

「そう、人は“人”でしか心は動かないんです。いくらBNIのメリットやベネフィットを伝えたところで動きません。その点、中心にいた3名がとても大きい存在だったと思います」。毎週説明会を開催し、ビジターとして見学に来た人の50%が入会した。その地域で、とてつもない人脈と人望を兼ね備えた人が中心にいることがローンチの確率を大幅に上げることができる。「彼らは情に厚く、秘めたるものを持っています。叱咤激励もしました。口論になったりもしました。でもそれが3人との信頼につながったと思います」。

そこまで池田さんを突き動かすものは何なのか。「13年もいた実績といいましょうか。こちらもお付き合いでやってきたわけじゃなく、いろんな方からの紹介もあってビジネスが拡大した経験をしてきましたから。BNIは間違いなく成功への道筋である、という自信がある以上、自分も辞める理由もないし、勧めない理由もありません。これまでの恩返しのつもりで仙台の方に、と思っているだけです」。

仙台でローンチをしたからといって何かが返ってくるわけじゃない、と思っていた。だが、SNSで発信すれば名古屋や東京のメンバーから仙台の案件について問い合わせがあったり、仙台と名古屋に支社がある会社を紹介してくれたりと、「何かと仙台の情報をいただくことがあるんです」。まさに名古屋における仙台の“ゲートキーパー”になっている。諦めない、情熱を持ち続ける。ローンチは究極この2つしかない、のである。