人生で与えてもらったものを返せる場。だから、Giverに徹する。

2025/10/21

三橋 正隆(みつはし まさたか)
チャプター:BNI Rising-J(東京港中央)
カテゴリー:節電ガラスコーティング

 三橋 正隆さんは、コロナ禍で飲食店経営が危機に陥った際、新たに節電ガラスコーティング事業を立ち上げた経営者だ。BNIへの参加は軽い気持ちで引き受けたものだったが、身近な人の不幸を経験したことで、その向き合い方が大きく変わっていく。

 三橋さんの物語は、ビジネスの成功だけを追い求めるのではなく、BNIを通じて「人として何ができるか」を問い続けた軌跡とも言える。

ぜひ三橋さんのGiverの精神は、BNIメンバーはもちろん、多くの経営者に知ってほしい。

コロナによって売上が100分の1へ

 5000〜6000万円の売上が、わずか50〜60万円へ。コロナ禍が飲食業界を襲った時、三橋さんは想像を絶するスピードでキャッシュが溶けていく現実を目の当たりにした。

 三橋さんはこの危機を「偽物が退場させられた」時期と比喩する。飲食店という究極の投資型ビジネスの脆弱性が露呈した瞬間だと考えたからだ。店舗、人材、食材、すべてが投資先行型のビジネスモデルは、世の中が止まることなど誰も想定していなかった。しかし、実際には「お客様が飲みに行かない、物流も止まる」など、飲食ビジネスを丸ごと支えていた全てが停止した。それでも投資が先行しているため、雇い止めをしても先月の給料は払わなければならない、家賃も発生し続けてしまう。そんな中で、三橋さんは起死回生の一手を打った。

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文=名城政也