人と、向き合い、認める。より深い繋がりが、熱意を高める。

2023/02/28

井手 秀彦さん
BNI Rising-J
(東京港中央)

井手 秀彦さん(以下:井手さん)は、BNI東京港中央、Rising-Jチャプターにて「ライフイベントフォト・子ども写真教室」というカテゴリで活動している。BNIコネクトプロフィールコンテスト2022では、ビジュアル賞を受賞した。

カテゴリからもわかるように、井手さんは、結婚式や七五三や成人式など、人のライフイベントの撮影をしたり、子どもを対象に写真教室を開催したりと、その中心には常に「人」がある。今回は、そんな井手さんに「これまでのいきさつ」や「BNIメンバーとの関わり方」について伺った。

ご家族にとっての「一生の宝物」を残したい

井手さんと写真との出会いは、中学生の頃。当時はデジタルではなく、フィルムカメラの時代である。現像までを自分で行い、撮影した瞬間にはわからない、浮き上がってくる像の化学反応や画に心を打たれたのだそうだ。

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高校・大学時代、一時的に映像分野へシフトするも、就職においては、フォトグラファーの道を選ぶ。そこで最初に進んだのが「コマーシャルフォト」の世界だった。しかし、撮影現場で、井手さんのなかに疑問が残るようになる。「自分の撮影した写真は、ただ消費されているだけなのではないか?」と。何万人に見てもらえる写真は撮影できるが、1年後にも覚えていてもらえるのか?というと、決してそうではない事に気が付いた。

井手さんは、たった一人でいいから、「井手さんに撮ってもらったこの写真は、我が家の家宝です。」と言われるような、想いが形になる写真を残したかったのだ。そしてたどり着いたのが「ライフフォトイベント」だった。

コマーシャルフォトと異なり、ライフイベントフォトは、家族や親戚など一部の人しか見ない写真である。しかし、それでもその人たちにとっては一生のかけがえのない宝物になる。いつか写真を見返したときに、楽しかった記憶と共に思い出してもらえる。

この「記憶に残る写真」を世に残すため、現在も人物を中心とした撮影をしている。

変わるべきは子どもではなく親。失敗から学んだ子どもを伸ばす方法

井手さんは、ライフイベントフォトと同時に「子ども写真教室」や保育園の運営も行っている。これには、井手さん自身の子育ての経験が影響している。

それは、ある時、井手さんのお子さんが、大切なことを言えなくなってしまったという経験だ。井手さんは、子育てについて次のように語った。

「人は、昨日まで普通に暮らしていたのに、子どもが生まれた瞬間から、急に親になる。親のための学校はないので、参考になるのは自分の親しかいない。そのため、自分の時はこうだったという昔の価値観で育ててしまった」

決して最初から子育てについて疑問を感じていたわけではないが、子どもが大事なことを話してくれない経験を通じて「我が子の幸せな未来を守るために、おかしなことは変えていかなきゃと思っていたのに、まず変わるべきなのは、子どもではなく親だった」と痛感する。

そんな井手さんが行う子ども写真教室は、子ども達が、自分自身の軸を作るための教室だ。「カメラマンを育てることが目的ではないんです。」と笑いながら言う。

今の小中学校の教育で、先生が絶対的な評価基準となる事に疑問を感じていた井手さんは、写真教室を通じて子どもに表現の自由を徹底的に教えている。

「ファインダーに見える世界は君だけのものだよ」

「自分の心が動いた瞬間にシャッターを押してごらん」

と、自由な方法で写真を撮ってもらい、とにかく褒めて子どもの可能性を伸ばしている。

他人から承認されることで、子どもは自己受容ができ、幸福感が積み上がる。そして、自己肯定感が生まれていくのだと言う。

学校教育だけでは育たない「そのままの自分を認める」ことを、井手さんは、カメラを通じて子ども達に伝えている。

仲を深められるBNIだからこそ入会を決意

現在ではBNIのメンバーとして活動し、BNIコネクトプロフィールコンテスト2022ビジュアル賞を受賞するまでになった井手さんだが、元々ビジネスコミュニティなどについては後ろ向きな考えだった。

「専門外の人たちと名刺交換して、何の意味があるのだろう?」

そんな考えを持っていた井手さんを、BNI入会へと決意させたのは、「Rising-Jチャプター 」の暖かい雰囲気だった。

初めてRising-Jチャプターにビジターとして参加した日に、雑談やフランクに仕事の話で盛り上がっているメンバーの姿に、居心地の良さを感じたのだと言う。

また、トップダウンではなく、経営者同士がフラットな立場で物事を進めていく流れも、BNIの面白さだと語った。BNIコネクトプロフィールコンテストにおいても、信頼関係の中から、チャプターメンバー全員がBNIコネクトに私のビジネスを記入してくれたことが、受賞のきっかけとなった。ここ一番の爆発力やチームワークの良さも、Rising-Jチャプターの魅力だと、井手さんは語っている。

人生無駄な事は何一つない

最後に、井手さんの成功の鍵である言葉について伺った。

「人生無駄な事は何一つない。」

この言葉は、井手さんの人生経験から生まれた言葉だ。この言葉が生まれた経験について、井手さんは次のように語った。

「現在の仕事につくまでに、色んな仕事をして、フォトグラファーとしても辛く苦しい経験もあったが、とにかく嫌な事・未経験な事でも、まずはやってみた。それが、振り返ってみると全部繋がっている。失敗だったとしても、そこで得た経験が後々活きてくると実感している」

数々の経験をして、様々な人生を見てきているからこそ感じられることではないだろうか。「まずはやってみる」子ども写真教室の方針についても、BNIについても、井手さんの軸となる考えと言えるだろう。

物事の可能性に対して、否定的ではなく何事も受け入れる姿勢は、BNIの活動としても、参考になるべき考えだ。

文=名城政也