岡田 さえさん
BNI くらわんかっ!
(大阪北東)
絵本作家 絵本販売
岡田さえさんは、BNIくらわんかっ!(大阪北東)で絵本作家・絵本販売として活動している。BNIくらわんかっ!は100名を超える大きいチャプターだ。そのなかで、岡田さんは20期のプレジデントとして活躍しながら、2022年のビデオコンテストでも優秀賞を受賞している。しかし、岡田さんのBNIの活動、これまでの人生は、決してスムーズなものではなかった。今回は、岡田さんのこれまでの経歴について紹介していこう。
苦労があったから真っすぐに想える。「人の役に立ちたい」。
岡田さんは、決して良い環境とは言えない中で幼い頃を過ごした。家庭環境が複雑で、父親はアルコールに依存していたのだ。「こんな家にはいられない」と思った岡田さんは、15歳で家出をする。沢山の人に支えられながら生きてこられたものの、中卒で就職ができないという理由で自営業をすることに。そんななかで結婚をして出産という幸せを掴むものの、早い時期にパートナーを亡くしてしまう。そして今度はシングルマザーとして子育てをするために、イベント企画やお店、美容関係など、さまざまな仕事に携わる。目まぐるしい人生に、休む暇もなかったのではないだろうか。そして、33歳の頃、青年会議所と出会い、今の人生につながっていく。自身の苦労した経験を踏まえ「人の役に立ちたい」と講演をするようになったのだ。その活動を続けるなかで、さらに人生を大きく左右する1枚の写真と出会う。ラオスで暮らす人の笑顔の写真だ。「この笑顔を実際に自分の目で見たい」と感じた岡田さんは、実際に現地へと向かった。そのなかで見たものは、貧困な国のなかで、自分でおもちゃを作ったり水を汲んだりしながら、それでも笑顔でいる子ども達だった。岡田さんは「生きる力、幸せとはこういうことなんだろう」と感じた。それから「ラオスからの手紙」というテーマで講演を始め、自分がいなくてもこの話が伝わっていくようにと一作目の絵本「いのちのおはなし」を出版した。
BNIだから想える。「メンバーの役に立ちたい」。
岡田さんがBNIに入会して最初に衝撃を受けたのは、メンバーの出席率だ。同じようなビジネスの会でも、100%メンバーが出席している会というのは、これまでに経験したことがなかった。そこでBNIという組織の凄さを感じるも、入会当初からスムーズにBNI活動を行えていたわけではない。オンラインによるハードルやトレーニングなど「こんなのできない」と思ったこともある。そこで支えてくれたのが、メンバーだった。「できるようになるまで一緒にやる」というスタンスで、メンバーが常に支えてくれたのだ。さらに、メンバーが真剣になって怒ってくれたこともあったのだという。このメンバーの向き合い方が、岡田さんのBNIへ取り組む姿勢を変えた。その結果、岡田さんの努力や頑張りが認められ、評価してもらえるようになる。「学歴がなくてもやることをやれば評価してもらえる」学歴にコンプレックスを感じていた岡田さんにとって、努力した分評価してもらえるBNIは、喜びを感じられる場所となっていったのだ。そんなメンバーのいる場所だからこそ、みんなの役に立ちたいという想いも強くなっていった。
人間として成長させる場所。それが、BNI。
岡田さんがBNIに入会して最も変化を感じられたのは、ビジネスよりも自分のあり方だ。BNIに入会し、プレジデントという役職になってからはとくに、自分の悪い部分にも気づけるようになった。もちろんメンバーからの不満も受け入れなければいけない。しかし、その不満を生み出しているのも、たとえBNIでリファーラルが受けられなかったとしても、その状況を作り出しているのはすべて自分なのだと岡田さんは考えている。さらにBNIのメリットとして感じているのは、BNIの文化である「1to1」。BNIのメンバー同士で1to1の申し込みをすれば、事業規模に関係なく、無料で話す時間がもらえる、これを岡田さんは「1to1は魔法の言葉」だと語った。また、このようなシステムがあることに感謝しなければいけないと「感謝を忘れたらすべてが崩壊する。うまくいっていないときは感謝を忘れている」と語った。
挑戦し続ける大人はかっこいい。それを応援する人はもっとかっこいい。
岡田さんは、応援すること、誰かの幸せを作ることを常に考えている。岡田さんにとってのかっこいい人とは、挑戦する人を応援する人だという。「人が喜んでいる姿を見るのが幸せ」という人をもっと作っていくことが、岡田さんの一つの目標だ。今後のチャプターについては「世界一満足度の高いチャプター」が目標である。しかし、自分自身が満足するのではなく、頑張っている人が「やって良かった」と思えるチャプターを作ることが目標なのだ。
このように、岡田さんの行動指針には、常に「誰かのため」「誰かの応援」が必ずある。自分が誰のために何ができるのか。この岡田さんの考えこそ、BNIの本来の姿と言えるだろう。
文=名城政也