山口 トオル(やまぐち とおる)
BNI ライトニング(名古屋SE)
カテゴリー:絵本で社会貢献するグラフィックデザイナー
山口トオルさん(以下、山口さん)は、2024年8月に開催された「BNIコネクトプロフィールコンテスト2024」で最優秀プロフィール賞に選ばれたメンバーである。プロフィールの内容が魅力的であることはもちろんだが、活動や人柄そのものに強い魅力を感じた。
今回は、山口さんのBNIとの向き合い方やビジネスへの想いを紹介する。彼のストーリーは、事業の価値を見直す機会にもなるだろう。
絵本を通じてヘアドネーションを広める
「絵本で社会貢献するグラフィックデザイナー」と聞いて、具体的な事業内容をすぐにイメージできる人は多くはないだろう。
山口さんは、絵本を通じてヘアドネーションへの理解を広める活動を行っている。ヘアドネーションとは、小児がんや脱毛症で髪を失った方々に、無償でウィッグを提供する活動である。ウィッグを作るためには、31cm以上の健康な髪の毛が必要となる。
この活動は女性の間では比較的認知度が高く、約7割が知っているとされる。しかし、男性も髪を伸ばして寄付することができるにも関わらず、まだまだ偏見が根強い現状がある。
このような偏見をなくし、より多くの人にヘアドネーションを知ってもらうために、山口さんは「絵本」という柔らかい形での啓発活動を選んだ。
現在、この絵本は東海地区を中心に1,800以上の小学校図書館へ寄贈され、メディアでも取り上げられている。授業で絵本が使用されることもあるという。
また、絵本の普及を目的とした「絵本フェス」も開催している。もともとは作家8名ほどの小規模なイベントだったが、現在では100名近くの作家が集まる大規模なイベントへと成長した。BNIのネットワークを活かし、これらの活動のスポンサーを募ることにも力を入れている。

突き詰めたプロフィールが評価された理由
「BNIコネクトプロフィールコンテスト2024」で最優秀プロフィール賞を受賞した山口さんに、そのこだわりや工夫について伺った。そこには、彼ならではの哲学とスキルが反映されていた。
山口さんは、「売上を上げよう」という考え方に違和感を覚えていた。「なぜ売上を上げるのか?」と自問する中で、「売上ではなく目的がなければ楽しくない」という信念にたどり着いた。そして、「絵本の力で50年後の世界を変える」という明確なビジョンを持ち、それをプロフィールに落とし込んだ。
プロフィールの構成も特徴的だ。文字情報を最小限に抑え、ビジュアルを重視した構成を採用。文章は読まなくても、視覚的に伝わるよう工夫されている。さらに、絵本フェスの動画を組み込み、他のメンバーが記載していない略歴も細かく記載するなど、細部まで作り込まれている。
特筆すべきは、31件もの推薦の言葉を掲載している点だ。コンテスト参加にあたり、過去の仕事関係者に協力を依頼し、快く応じてもらったという。数字や実績だけでなく、人となりや価値観を伝えることを重視したプロフィールは、BNIにおける信頼構築において理想的なものとなっている。
BNIの熱意に惹かれ、チャプタートップを走る。
現在はBNIで活躍している山口さんだが、当初はBNIに対してネガティブなイメージを持っていた。しかし、ある出会いがその印象を大きく変える。それが、現在所属するチャプターとの出会いだった。知人の誘いで立ち上げ中のチャプターを訪れた際、その場にあった熱意と闘志に惹かれ、入会を決断した。
それから8年。山口さんはトラフィック100点を連続35か月達成し、1to1の件数でもチャプター内トップを誇る。しかしながら、「まだ使い方が下手」と謙虚な姿勢を崩さない。BNIでは売上が倍になったメンバーもいる中で、自身はまだそこまでの成果を出せていないと分析し、「どこかが足りない」と考え続けている。この向上心が、さらなる成長の原動力となっている。
学び続けられるBNIだからこそ、成長したい人を迎えたい

「私はこれが苦手です」 「リファーラルを出すのが難しいです」
山口さんがBNIに迎えたいのは、このように自身の課題と向き合える人だという。「どうやったらできるのだろう?」と真剣に考える人ほど、成長できると考えている。
「人を紹介するのは、私も最初は難しかった」と山口さんは振り返る。「はじめからできなくて当たり前。やったことがないのだから」と。
しかし、BNIには学び続けられる仕組みが整っている。山口さんがBNIを高く評価する理由の一つは、「終わりがない」ことだ。多くのビジネス団体や学校は、ある時点で終わりを迎える。しかし、BNIは自身の意思で継続を決められる。この「終わりのなさ」が、長期的な成長を可能にしている。
このように、「学び」に対して真摯に向き合う山口さんの姿勢が、BNIを活用し、さらには事業を成長させるための成功の鍵となっているのだろう。
文=名城政也