BNIと向き合う工夫。挑戦から生まれた世界と目標

2023/10/24

蟹江 真俊さん
BNI Dreams
BNI 知多・名古屋EAST
カテゴリー:1kgぶどうと薄皮みかんの農家

BNIはどんな人でも活用できる。そう感じさせてくれるのが、BNI Dreamsで活動している蟹江 真俊さん(以下:蟹江さん)だ。蟹江さんは、視覚障害を持ちながらもBNIに積極的に関わり、対面イベントなどにも参加している。今回は、蟹江さんのBNI入会経緯やBNIで得たものについてお話を伺いました。

話すことならできる。不安もある中挑戦したBNI。

蟹江さんは、お兄さんが元々BNIメンバーであったため、引き継ぎとして入会した。元々同じ業務をしていたお兄さんだったが、市議会議員になるということもあり、弟の真俊さんに引き継ぎを行ったのだ。
しかし、「どうしても引き継いでほしい」と伝えられたわけではない。「ビジター参加してみて嫌であれば参加しなくて良い」とお兄さんからは伝えられていた。そんななかで蟹江さんが、BNIに参加したのは、何よりもDreamsチャプターの印象が良かったからだと言う。
ただ、元々普通のサラリーマンで、農作業も実務を中心にしていた蟹江さんはBNI活動に不安を感じる部分もあったそうだ。しかし、自分に人脈があること、話すことが得意であることを改めて自己認識し、BNIへの入会を決意する。

BNI活動と向き合う。だから工夫をして努力をする。

視覚障害のある蟹江さんにとって、BNI活動は難しい点もある。そのため、様々な工夫をこらしながら活動に参加している。
日々のZoomによるオンラインの定例会や1to1、トレーニングなどは、基本的に社員さんにサポートをしてもらいながら行っている。トレーニングであれば、社員さんと事前に資料を読み合わせた上で参加している。事前の資料の読み合わせは、1時間以上になることもあるそうだ。
1to1については、円滑に行うために日程調整をできるだけ電話で行い、可能な場合はオンラインではなく対面で行う。
さらにメインプレゼンテーションについては、資料を社員さんに作成してもらい「セリフとイメージが合うか」「話しに合わせてスライドを操作できるか」「メインプレゼンを時間に合わせられるか」などを何度も調整する。
こうした一つひとつの工夫と努力で、蟹江さんはBNI活動に向き合っている。

新しい世界と可能性を与えてくれたBNI

元々サラリーマンだった蟹江さんにとって、BNIのような経営者が集まるコミュニティは未知の世界だったといえる。そんな蟹江さんだからこそ得られたものは、新しい可能性だ。
BNIに入会したことで、自分から積極的に動く姿勢が身につき、これまでにはなかった人脈が見つかるようになったのだそうだ。元々人と話すのが好きな蟹江さんにとって、多くの人脈と繋がって話すというのは、むしろ向いていたのかもしれない。
当然、自分の成長だけではなくビジネスにもBNIは良い影響を与えている。BNIのトレーニングや人脈によって、これまでにはないアイデアの提案をもらうこともあるのだそうだ。社内の人だけでは生まれないビジネスのアイデアが生まれるというのは、まさにBNIだからこそのメリットと言えるだろう。

目標は常に「誰かのため」

最後に、蟹江さんに今後の目標について伺った。
「自分たちの果樹園に若い人材を入れていきたい」。蟹江さんのビジネスの目標は、果樹園の活性化だ。米や野菜など、様々な農家があるなか、果樹農家は圧倒的に若手の採用が少ない。設備投資したり大規模化したりすることがなく、そのまま閉園になってしまう果樹農家も多いのだそうだ。
そのような状況を打破するために、自分たちの果樹園で若手農業者が勉強しながら仕事できる場を用意し、どんどん独立していけるような環境を作りたいと語った。
今後のチャプターについては「多くの人の人生をBNIメンバーでより豊かにする」ことが目標だ。人の日々の生活のお困りごとをBNIメンバーで解決できれば、色んな世代がBNIに関われるようになり、ニーズに合わせたメンバーを紹介できる。「何か困ったらBNIの蟹江さん」という形になれば、メンバーにとっても困っている人にとってもメリットになる。

この自分のためではなく、どこまでいっても「人のため」という姿勢こそが、蟹江さんがBNIで成功している秘訣ではないだろうか。

文=名城政也